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建設業等で個人の仕事に対して支払うものが、外注費であるのか給与であるのかで判断に迷うというケースがよく見受けられます。この判断を間違えると消費税や所得税に影響してくるので十分な注意が必要となります。
その判断基準として「大工、左官、とび等に対する所得税の取扱について」という所得税個別通達があるのですが、国税庁はこのほど現行の所得税個別通達「大工、左官、とび等に対する所得税の取扱について」を廃止すると同時に、新たに制定を予定している通達案「大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いについて」を公表しました。
いわゆる一人親方の報酬について事業所得(外注)か給与所得かを区分する際には、個々の収入の性質に応じて実質判断することとなりますが、個別通達ではその判断基準として「店舗所有の有無」や「使用者の有無」などが示されています。
実務上では、この通達の事項を満たすことをもって所得の判定を行うことが認められるのか、それともその他の実態も加味しなければならないのか、判断に迷うケースも少なくなく所得区分の判断を巡り裁判で争われた例も多く見受けられました。
そこで今回、制定から50年以上経過している現行の通達を廃止し、就労形態等に重きをおいた判定基準が新たに設けられる方向となりました。
<大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いについて(法令解釈通達)(案)>
1 定義
この通達において「大工、左官、とび職等」とは、日本標準職業分類(総務省)の「大工」、「左官」、「とび職」、「石工」、「板金作業者」、「屋根ふき作業者」、「塗装作業者」、「植木職、造園師」、「畳職」に分類する者その他これらに類する者をいう。
2 大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得区分
事業所得(外注)とは、自己の計算において独立して行われる事業から生ずる所得をいい、例えば、請負契約又はこれに準ずる契約に基づく業務の遂行ないし役務の提供の対価は事業所得に該当する。また、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づく役務の提供の対価は、事業所得に該当せず、給与所得に該当する。
したがって、大工、左官、とび職等が、建設、据付け、組立てその他これらに類する作業において、業務を遂行し又は役務を提供したことの対価として支払を受けた報酬に係る所得区分は、当該報酬が,請負契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのか(外注)、又は、雇用契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのか(給与)により判定するのであるから留意する。
この場合において、その区分が明らかでないときは、例えば、次の事項を総合勘案して判定するものとする。
(1) 他人が代替して業務を遂行すること又は役務を提供することが認められるかどうか。
(2) 報酬の支払者から作業時間を指定されるなど時間的な拘束(業務の性質上当然に存在する拘束を除く。)を受けるかどうか。
(3) 作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督(業務の性質上当然に存在する指揮監督を除く。)を受けるかどうか。
(4) まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失するなどした場合において,自らの権利として既に遂行した業務又は提供した役務に係る報酬の支払を請求できるかどうか。
(5) 材料又は用具等(釘材等の軽微な材料や電動の手持ち工具程度の用具等を除く。)を報酬の支払者から供与されているかどうか。
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民主党政権となり1カ月半が経過しました。自民党政権下の「党主導」を「政府主導」に改め、迅速な政策決定と議論の透明化を目指すとのことです。今回はその民主党の税制改革の論点と税制改正の流れを掲載します。
民主党が掲げる税制改革の論点
◎ は最優先課題、○
は来年以降に本格議論、△ は中長期的課題
は増税、 は減税、 は据え置き、 は制度設計次第
優先度 |
項目 |
方向性 |
所得税 |
○ |
控除見直し |
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子ども手当の完全実施に伴い、
配偶者控除・扶養控除を廃止 |
○ |
金融所得課税 |
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当面は証券税制の軽減税率(11年末まで10%)は維持、金融所得の損益通算を拡大 |
△ |
給付付き税額控除の導入 |
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低所得者の生活・就労を支援。
低所得者には現金を給付 |
法人税 |
◎ |
租税特別措置の見直し |
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国税分で300に上る租特を整理合理化。
1兆円以上の財源を捻出 |
◎ |
中小企業支援 |
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軽減税率を18%から11%に |
間接税 |
◎ |
暫定税率の廃止 |
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10年4月から揮発油税などの暫定税率を廃止。
ガソリン価格は1リットル当たり25円引き下げ |
○ |
地球温暖化対策税 |
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揮発油税や軽油引取税を一本化 |
△ |
消費税 |
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4年間は引き上げず |
その他 |
△ |
納税者番号 |
納税と社会保障給付に共通番号を導入 |
税制改正のイメージ
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非上場株式等にかかる相続税の納税猶予制度について、対象会社の判定の基準となる資産保有型会社と資産運用型会社について説明します。
「資産保有型会社」または「資産運用型会社」に該当した場合には、原則として相続税の納税猶予制度の適用を受けることができません。
<資産保有型会社とは>
@+A/@+B≧70% となる会社をいいます。
@ … |
会社の資産の帳簿価額の総額 |
A … |
会社の特定資産(a.現金・預貯金 b.有価証券 c.現在自ら使用していない不動産
d.ゴルフ場・スポーツクラブ・リゾート会員権などの施設の利用に関する権利 e.書画骨董・貴金属等
f.同族関係者等への貸付金および未収入金)の帳簿価額の合計額 |
B … |
5年以内において、経営承継相続人等およびその者と特別の関係がある者が、その会社から受けたその会社の株式等にかかる剰余金の配当等の額およびその会社から支給された過大役員給与の額の合計額 |
<資産運用型会社とは>
特定資産の運用収入の合計額(注1)/総収入金額≧75% となる会社をいいます
(注1)特定資産の運用収入とは(a.配当 b.利息 c.家賃 d.資産の譲渡(譲渡価額そのものが運用収入となる))をいいます。
※相続開始の日の属する事業年度の直前の事業年度の開始の日からその認定承継会社にかかる経営承継相続人等の猶予中相続税額に相当する相続税の全部につき納税猶予にかかる期限が確定する日までの期間内のうち、1日でも資産保有型会社に該当した場合(資産運用型会社の場合は1事業年度でも該当した場合)は、相続税の納税猶予制度の適用を受けることができません。すでに適用を受けている場合には猶予税額を全額納付することとなります。
※「商品販売等」「常時使用従業員の数が5人以上」「常時使用従業員が勤務している事務所、店舗、工場その他これらに類するものを所有」等の事業実態基準を満たしている場合には、上記算式の結果、資産保有型会社または資産運用型会社に該当しても、相続税の納税猶予制度の適用を受けることができます。
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「経済危機対策」のうち、税制に関する措置のひとつとして、住宅取得資金の贈与税の非課税枠が従来の制度より500万円増額されました。
<概要>
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に20歳以上の者が、居住用家屋の取得に充てるために、直系尊属から受ける金銭の贈与については、500万円まで贈与税が課されないこととなりました。
直系尊属とは、例えば実父母や実祖父母であり、この特例では子供だけでなく、孫への贈与についても適用されるということになります。
また、この特例は、暦年課税、若しくは相続時精算課税制度の従来の非課税枠にあわせて適用可能となりますが、暦年課税か相続時精算課税制度のいずれかの選択制となります。
<暦年課税を選択した場合>
現行の基礎控除110万円+500万円=610万円まで贈与税が非課税となります。
<相続時精算課税制度を選択した場合>
住宅取得等資金の特例により、3,500万円+500万円=4,000万円まで贈与税が非課税となります。
なお、この特例の具体的要件の詳細は、現行の住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税の特例と同様とされていることから、新築住宅のほか中古住宅や増改築についても特例の対象となり、原則、贈与を受けた翌年の3月15日までに居住していることが必要となります。 |
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会社法施行後は、従来可能であった利益の資本組入れができなくなり、実務上利益の資本組入れをしたい場合には、一旦配当しその配当金銭をもって資本金の払い込みをすることで増資をしていました。
税務上、一旦配当すると配当課税が行われる(非上場企業の場合…源泉20%、確定申告する場合には総合課税の対象)ため、源泉徴収分も含めた資金の手当て(非上場企業の場合…増資額の125%)が必要でした。
しかし、平成21年4月1日の会社計算規則の改正により、利益の資本組入れが可能になりました。(会社計算規則25条)
今回の改正により、同日以後は、株主総会の決議を経れば、配当することなく直接利益準備金や利益剰余金から資本金へ組入れることが可能となりました。
これにより、帳簿上の振替処理だけで済み、資金の手当ての必要はなくなりました。また、利益の資本組入れを行っても、金銭その他の資産の交付がない限り、現行の制度上、みなし配当課税は行われないため、税金の心配も必要ありません。
なお、利益の資本組入れを行った場合には、税務上の資本金等の額の計算上、その組入れた金額は減算します。また、税務上の利益積立金額の計算上、その組入れた金額に相当する減少分を考慮する規定がないことから、結果として、税務上の資本金等の額及び利益積立金額は変動しないこととなります。
そのため、利益の資本組入れを行った場合には、法人税の申告書別表五(一)上での調整が必要となる点は注意しなければなりません。
<具体例>
○貸借対照表 純資産の部
資本金 |
1,000 |
利益剰余金 |
500 |
その他利益剰余金 |
500 |
繰越利益剰余金 |
500 |
純資産の部 計 |
1,500 |
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○税務上
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上記の前提で、繰越利益剰余金500のうち200を資本金に組入れる場合 |
<改正前>
項目 |
借方 |
貸方 |
配当
決議 |
繰越利益
剰余金 250
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未払配当金
250 |
配当
支払 |
未払配当金
250
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現預金
200 |
源泉所得税
預り金 50 |
資本金
払込 |
現預金
200 |
資本金
200 |
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<改正後>
項目 |
借方 |
貸方 |
繰越利益剰余金を
資本金へ組入れる
決議 |
繰越利益
剰余金 200 |
資本金
200 |
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<資本組入れ後>
○貸借対照表 純資産の部
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改正前 |
改正後 |
資本金 |
1,200 |
1,200 |
利益剰余金 |
250 |
300 |
その他利益剰余金 |
250 |
300 |
繰越利益剰余金 |
250 |
300 |
純資産の部 計 |
1,450 |
1,500 |
※改正前後で配当にかかる源泉税分の差額が生じます |
○税務上
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改正前 |
改正後 |
資本金等の額 |
1,200 |
1,000 |
利益積立金額 |
250 |
500 |
改正後の別表五(一)の調整
・資本金等の額 |
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資本金 |
1,200 |
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資本組入れ |
△200 |
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計 |
1,000 |
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・利益積立金額 |
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繰越損益金 |
300 |
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資本組入れ |
200 |
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計 |
500 |
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平成21年度税制改正法案が国会で可決・成立したことにより、かねてから注目されてきた「欠損金の繰戻し還付制度」が事実上復活しました。当制度の対象法人は、資本金1億円以下の法人とされ、平成21年2月1日以後終了する事業年度から適用が可能となりました。
<制度の概要>
前年度は黒字だった法人が、経営悪化などで当年度赤字になった場合、前年度に納付した法人税の還付を受けることができます。
◎具体例(税率を22%として計算)
(前期の法人税額)
所得 800万×22%=176万
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(当期の還付税額)
欠損金額は400万とする
176万×400万/800万=88万
(前期法人税額×当期欠損金額/前期所得金額) ∴
88万円が還付される
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<適用要件>
欠損金の繰戻し還付制度の適用を受けるためには下記の要件を満たす必要があります。
@ 還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度まで連続して青色申告書である確定申告書を提出していること
A 欠損事業年度の確定申告書を青色申告書により提出期限内に提出していること
B 確定申告書の提出と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出していること
<欠損金の繰越控除との併用が可能>
当期の欠損金額が前期の所得金額を上回った場合には、その上回った部分の欠損金額を翌期以降7年間にわたり繰越すことができます。
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政府・与党は2009年4月10日に「経済危機対策」を発表しました。その中で税制に関する措置のひとつとして、「中小企業の交際費課税の軽減」が挙げられています。
これにより、平成21年4月1日以後に終了する事業年度から、資本金1億円以下の法人に係る定額控除限度額を現行の400万円から600万円に引き上げる措置が講じられることとなります。ただし、損金算入額は定額控除額の90%に達するまでの金額で現行と変わらないので、損金算入限度額が360万円から540万円へ引き上げられることとなります。なお、資本金1億円超の法人が支出する交際費等については、その全額が損金不算入となるので、その点については現行と変わることはありません。
<事例1>
年間の交際費が500万円の場合
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損金算入額 |
損金不算入額 |
改正前 |
400万円×90%=360万円…@ |
500万円−360万円=140万円 |
改正後 |
500万円×90%=450万円…A |
500万円−450万円=50万円 |
改正による損金算入増加額⇒ A−@=90万円
<事例2> 年間の交際費が300万円の場合
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損金算入額 |
損金不算入額 |
改正前 |
300万円×90%=270万円…@ |
300万円−270万円=30万円 |
改正後 |
300万円×90%=270万円…A |
300万円−270万円=30万円 |
改正による損金算入増加額⇒ A−@=0
上記の事例でわかるとおり、年間の交際費が400万円を超えない場合は損金算入額は改正前と変わりません。400万円超600万円以下の部分について損金算入額が増加することとなります。
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平成20年12月に公表された平成21年度税制改正大綱で、住宅ローン控除制度が延長・拡充されることとなりました。
延長の期間は5年間で、控除額も一般住宅と「長期優良住宅普及促進法」の認定長期優良住宅に区別されて拡充されることとなります。また、省エネやバリアフリー改修工事の特定増改築等に対する同制度も5年延長されることとなります。
<住宅ローン控除一覧表>
居住年 |
控除期間 |
一般住宅の控除率
(控除限度額) |
認定長期優良住宅の控除率
(控除限度額) |
平成21年 |
10年 |
1.0%(50万円) |
1.2%(60万円) |
平成22年
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1.0%(50万円)
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1.2%(60万円)
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平成23年
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1.0%(40万円)
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1.2%(60万円)
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平成24年
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1.0%(30万円)
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1.0%(40万円)
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平成25年
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1.0%(20万円)
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1.0%(30万円)
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<個人住民税にかかる住宅ローン控除> 一方で、個人住民税による同制度も創設され、平成21年から平成25年までの所得税の同制度の適用者で、控除期間中に所得税額から控除しきれない額が生じた場合に、所得税の課税総所得等の5%(最大97,500円)が個人住民税額から控除されることとなります。
税源移譲による個人住民税の同制度も含めて、平成22年度分の個人住民税からは同制度の申告は不要となります。
<ローンを組まない住宅に係る所得税額控除制度の創設>
@長期優良住宅の所得税額の特別控除制度
この制度は、長期優良住宅普及促進法の施行日から平成22年12月31日までに、1,000万円を限度に認定長期優良住宅のための性能強化費用相当額の10%を、その年分の所得税額から控除されるものです。また、居住用財産の買換え等特例(
措法41条の5 )との重複適用もできます。
A特定改修工事の所得税額の特別控除制度
この制度は、平成21年4月1日から平成22年12月31日までに省エネやバリアフリーの改修工事で要した費用の10%が、その年分の所得税額から控除されるという制度です。
※上記の2つの制度は、住宅ローン控除制度との選択制となります。
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平成20年12月に公表された平成21年度税制改正大綱で、一定の土地の売買にかかる税金が軽減される措置が発表されました。主なものは下記の3点となります。
@ 土地需要喚起等のための控除制度等の創設
平成21年1月1日から平成22年12月31日までに取得した国内の土地等について「長期譲渡所得の特別控除制度」と「土地の先行取得の課税の特例制度」が創設されます。
長期譲渡所得の特別控除制度は、取得土地等を個人・法人が5年超の保有した後に譲渡した場合、最大で1,000万円がその年の譲渡所得から控除されるという制度です。
土地の先行取得の課税の特例制度は、個人事業者・法人が棚卸資産以外の土地等の取得後10年以内に、他の保有土地等を譲渡した場合に、その土地等について他の保有土地等の譲渡益の80%(平成22年取得は60%)を繰り延べる(圧縮記帳できる)という制度です。
A 特定資産の買換えの課税特例の延長
特定の資産の買換えの場合等の課税の特例(措法37条,措法65条の7)のうち、期限切れを迎える長期所有の土地等から、国内にある土地、建物、機械装置等への買換えについて適用期限が3年延長されます。
B 土地の売買による登録免許税の軽減措置の据え置き等
土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、下記の表のとおり、平成21年4月1日以後の税率引き上げが2年間据え置かれ、その後段階的に引上げられることとなります。
項 目
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本 則
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改 正 案 |
〜H23.3.31 |
〜H24.3.31 |
〜H25.3.31 |
土地の売買による
所有権の移転登記 |
20/1,000 |
10/1,000
(現行と同じ) |
13/1,000 |
15/1,000 |
土地の所有権の
信託の登記 |
4/1,000 |
2/1,000
(現行と同じ) |
2.5/1,000 |
3/1,000 |
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平成20年12月に公表された平成21年度税制改正大綱で、上場株式等の譲渡所得と配当所得の軽減税率(所得税7%,住民税3%)を3年間延長する措置が講じられました。これにより、平成21年分から500万円超の譲渡所得、100万円超の配当所得がある場合に本則の20%の税率に戻すという措置(2008年10月のTopics参照)は廃止され、軽減税率が維持される見通しとなりました。
一方、平成21年分からの変更点として、上場株式等の譲渡損失と配当所得との損益通算ができるようになります。
<株式等を売却したときの税率>
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平成20年12月31日まで |
平成21年1月1日〜
平成23年12月31日 |
平成24年1月1日〜 |
上場株式等 |
譲渡所得×10%
(所得税7% 住民税3%) |
譲渡所得×10%
(所得税7% 住民税3%) |
譲渡所得×20%
(所得税15% 住民税5%) |
非上場株式等 |
譲渡所得×20% (所得税15%
住民税5%) |
※ 譲渡所得=譲渡収入−(取得費+譲渡費用)
<配当等を受取った時の税率>
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平成20年12月31日まで |
平成21年1月1日〜
平成23年12月31日 |
平成24年1月1日〜 |
上場株式等 |
配当等×10%
(所得税7% 住民税3%) |
配当等×10%
(所得税7% 住民税3%) |
配当等×20%
(所得税15% 住民税5%) |
非上場株式等 |
配当等×20%(所得税20%) |
<譲渡損失と配当所得の損益通算>
上場株式等にかかる譲渡所得と配当所得の損益通算は、平成20年度税制改正で措置された通り平成21年分から限度額を設けずに導入されることとなります。上場株式等の譲渡により生じた損失は配当金や分配金と損益通算できるようになります。これまでも上場株式等の譲渡損失が生じた場合、翌年以後3年間の上場株式等に係る譲渡所得の金額から繰越控除ができる制度がありましたが、損益通算の範囲が配当所得まで広がるということになります。
手続き面をみると、平成21年分の配当金や分配金などの配当所得については申告分離課税を選択できる制度が創設され、上場株式等の譲渡損失との損益通算が可能となります。平成22年分以降については源泉徴収口座で配当所得を受け入れれば、源泉徴収口座内で損益通算が可能になる予定なので確定申告を行わずに済むこととなります。一方、上場株式等の配当に係る配当所得について、総合課税の適用を受ける場合は、その年に配当を受ける他の配当所得について申告分離課税を選択できないこととなります。
上場株式等に係る譲渡所得と配当所得の軽減税率の期限が切れ、本則の20%税率が実現する平成24年以降、少額の上場株式投資等の非課税措置が創設される予定で、金融所得課税の一体化の流れが進む見通しとなりそうです。
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平成20年12月12日に自民・公明両党は、平成21年度税制改正大綱を決定しました。
その中で、昨年度からの懸案であった相続税制に関しては、既に政府税調の答申でも提言されていた課税方式の遺産取得課税方式への変更見送りが確実となった一方、事業承継税制に関しては,承継者が相続した非上場株式の相続税納税猶予に加えて、贈与税の納税猶予制度が手当てされることになりました。
<非上場株式等の贈与税の納税猶予制度>
@ いつから…平成21年4月1日以降に
A 誰が…後継者が経済産業大臣の認定を受ける非上場会社を経営していた親族から
B どのように…一括で株式の贈与を受け、その会社を経営していく場合には
C どれくらい…猶予対象株式等(注)の贈与に係る贈与税の全額が
⇒ 納税猶予されることとなります。
(注)猶予対象株式等…贈与前から既に後継者が保有していたものを含めて、発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分の株式
この場合、経営者が相続税の納税猶予制度の適用を受けていない場合も利用が可能となります。なお、後継者が贈与税の納税猶予制度の適用を受けている場合であっても、後継者を含む推定相続人は相続時精算課税制度の利用も可能となります。
また、贈与者の死亡時には、猶予対象株式等を相続により取得したものとみなして、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算することとなります。その際に、経済産業大臣の確認を受けた場合には、相続税の納税猶予を適用することとなります。
この制度により、今まで以上に自社株の承継がスムーズに行えることとなることでしょう。
なお、この案は政府与党の大綱なので、ねじれ国会の影響により、大綱に盛り込まれた改正事項が予定どおり実施されるかどうかは不透明な情勢となっているので、上記内容と異なった内容になる可能性があることをご了承ください。
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