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平成26年4月及び平成27年10月に2回にわたり消費税率が引上げられる予定ですが、この引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として、平成25年6月5日に、「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」が成立しました。今月はその中で、価格表示に関する特別措置についてご紹介いたします。
<概要>
現在、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う課税事業者には、消費者に対する「値札」や「広告」などにおいて価格を表示する場合に、消費税相当額を含んだ支払総額の表示をしなければならない、総額表示義務があります。※免税事業者や事業者間の取引には総額表示義務はありません。
しかし、消費税増税により、事業者の値札の変更等でのコスト増や事務負担を軽減するため、今回の特別措置法の成立で、総額表示ではなく、外税表示も一時的に認められることとなりました。また、税込価格に併せて、税抜価格を表示する場合、税込価格が明瞭に表示されているときは、景品表示法第4 条第1項(不当表示)の規定は適用しないこととされました。
<総額表示、外税表示の例>
(総額表示の例) |
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(外税表示の例) |
10,800円(税込)
10,800円(税抜価格10,000円)
10,800円(うち消費税額等800円) |
→
特例 |
10000円(税抜)
10000円+税
10000円+800円(税) |
このように総額表示から外税表示の表示が認められました。
ただし、外税価格で表示する場合は、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じている」という要件を満たす必要がありますので、店内の目立つ場所に「当店の商品は全て税抜表示となっております。」等の表示をする必要もあります。
<適用期間>
当特別措置法の適用は平成25年10月1日から平成29年3月31日までとなります。消費税増税時期の平成26年4月1日以前より適用が認められますので、余裕をもって準備に取り掛かることが最善です。
担当 櫻井 賢宏 |
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今月は平成25年度税制改正のうち、相続税の基礎控除額引き下げについてご紹介いたします。
<概要>
相続税は、親族などが亡くなったことにより財産を前の代から受け継いだ場合等に発生する税金です。
この相続税ですが全てのケースで相続税が発生するのではなく、相続する財産の総額が一定額(基礎控除額)を超える場合のみ、申告して相続税を納めるという仕組みになります。今回改正では、平成27年1月1日以降に発生した相続について、この基礎控除額が引き下げられることが決定しました。従来では相続税の納付義務が発生するのは100人中約4名と言われておりましたが、改正後は倍増する見通しです。そのため、今まで相続税とは無縁だった方でも、相続対策の必要性が出てくる可能性があります。
<基礎控除額の改正>
今回の改正により平成27年1月1日以降の基礎控除額が現行の60%に引き下げられます。
現 行 |
5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数) |
改正後 |
3,000万円+(600万円×法定相続人の数) |
法定相続人が、配偶者1名と子供2名の合計3名の場合では基礎控除額は以下の通りです。
現 行 |
5,000万円+(1,000×3名)=8,000万円 |
改正後 |
3,000万円+(600万円×3名)=4,800万円 |
よって、改正後では基礎控除額が3,200万円減少することになります。
上記のケースで亡くなった人(被相続人)が以下のような財産を所有していていた場合には、従来では相続税の対象にはなりませんでしたが、改正後は相続税の申告が必要となってきます。
最後になりますが、「配偶者控除」や「小規模宅地等の特例」などの制度を利用することで申告のみを行い、税金は発生しない場合もあります。贈与・相続をご検討される場合には、お早めに担当者にご相談ください。
担当 高橋 将史 |
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平成25年税制改正法が3月29日に成立しました。今月はそのうちの住宅ローン減税の拡充・延長についてご紹介いたします。
<改正の主な概要>
・平成25年度末で終了予定の現行制度が4年間延長
・平成26年4月より各年の控除限度額を20万円から40万円に引き上げ
※認定住宅(認定長期優良住宅及び認定低酸素住宅)については30万円から50万円に引き上げ
・平成26年4月より10年合計の最大控除可能額を200万円から400万円に引き上げ
※認定住宅(認定長期優良住宅及び認定低酸素住宅)については300万円から500万円に引き上げ
・所得税から控除しきれなかった額の住民税からの控除が限度額97,500円から136,500円へ増額
・自己資金で住宅を購入した場合の控除限度額を50万円から65万円に引き上げ
下記表は認定住宅以外の住宅を購入した場合の住宅ローン減税の変更内容となります。
居住開始
年月日 |
年末残高の
限度額 |
控除率 |
各年の
控除限度額 |
最大控除
可能額 |
控除期間 |
住民税からの
控除限度額 |
現在
(平成25年) |
2,000万円 |
1% |
20万円 |
200万円 |
10年 |
所得税の課税所得金額×5%
(最高9.75万円) |
平成26年
1〜3月 |
2,000万円 |
1% |
20万円 |
200万円 |
10年 |
所得税の課税所得金額×5%
(最高9.75万円) |
平成26年4月〜
平成29年12月 |
4,000万円 |
1% |
40万円 |
400万円 |
10年 |
所得税の課税所得金額×7%
(最高13.65万円) |
<改正の目的>
住宅取得については取引価格が高額であり、平成26年4月からの消費税増税に伴う住宅取得者の負担を軽減するため、また、消費税増税による駆け込み需要及びその反動を抑えるためと言われています。
<シミュレーション>
平成25年度中に居住を開始した場合と消費税増税後に住宅購入及び居住を開始した場合とで消費税増税による負担増加額と今回の改正(各年の控除限度額が20万円から40万円に増加、及び住民税からの控除限度額の増額)が行われた場合の減税増加額による家計負担増加額を各、所得・借入額別に試算しました。
【ケース@】
・年収:500万円 ・家族構成:配偶者1人・16歳以上扶養親族1人
・借入金額:2,500万円(返済期間35年、元金均等返済)
・住宅及び土地取得価格:3,000万円(住宅価格1,800万円)
@ |
年収 |
500万円 |
A |
借入額 |
2,500万円 |
B |
住宅価格 |
1,800万円 |
C |
消費増税による負担増加額 B×3% |
約54万円 |
D |
各年の控除限度額20万円から40万円への引き上げ、
及び住民税からの控除限度額増額に伴う減税増加額(10年合計) |
約21万円 |
E |
家計負担増加額 C−D |
約33万円 |
【ケースA】
・年収:800万円 ・家族構成:配偶者1人・16歳以上扶養親族1人
・借入金額:4,000万円(返済期間35年、元金均等返済)
・住宅及び土地取得価格:4,500万円(住宅価格2,700万円)
@ |
年収 |
800万円 |
A |
借入額 |
4,000万円 |
B |
住宅価格 |
2,700万円 |
C |
消費増税による負担増加額 B×3% |
約81万円 |
D |
各年の控除限度額20万円から40万円への引き上げ、
及び住民税からの控除限度額増額に伴う減税増加額(10年合計) |
約153万円 |
E |
家計負担増加額 C−D |
約−72万円 |
実際の年収に対する借入金額、住宅価格等の金額は各家庭により異なりますので、一概には言えませんが、上記試算から【ケース@】年収500万円の家庭では、消費税増税後に住宅購入・居住した場合は、消費税増税による負担額54万円から住宅ローン減税の改正による減税額21万円を相殺しても約33万円の負担増となり消費税増税前に住宅購入・居住した方が有利となります。
一方【ケースA】年収800万円の家庭では、消費税増税後に住宅購入・居住した場合は、消費税増税による負担額81万円から住宅ローン減税の改正による減税額153万円を相殺すると約72万円得する計算となり、消費税増税後に住宅購入・居住した方が有利となります。
以上の結果、年収が高額な家庭は当改正による恩恵を受けることができますが、住宅ローン利用者の最も多いといわれる年収400万円〜600万円の家庭においては消費税増税前に住宅購入・居住した方が負担は少なくなる計算となります。
ただし、当改正においては遅くとも今夏までに住宅ローン減税の拡充措置を講じてもなお効果が限定的な所得層に対して適切な給付措置を講じることも盛り込まれておりますので今後の税制改正で収入の差による当改正の恩恵の格差はなくなる可能性もあります。
担当 櫻井 賢宏 |
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平成25年税制改正法が3月29日に成立しました。今回は雇用促進税制の改正内容をご案内させていただきます。なお、この雇用促進税制は先月ご紹介した「所得拡大促進税制」との選択適用となります。
<改正内容>
雇用者(雇用保険一般被保険者)増加数が2人以上(大企業は5人以上)等の一定の要件を満たす場合に、受けられる税額控除額が雇用増加数1人あたり40万円(現行20万円)に引き上げられます。なお、法人税額の20%(大企業は10%)の控除限度額については従来と変更はありません。適用事業年度は、平成25年4月以降に開始する事業年度が対象となる見通しです。
<適用要件>
雇用促進税制の税額控除を受けるためには、以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。
@ 前期及び当期に事業主都合による離職者がいないこと
前期及び当期にリストラ等の会社都合による離職者がいる場合であり、従業員の自己都合による退職は問題ありません。
A 基準雇用者数が2人以上(大企業は5人以上)であること
基準雇用者数とは、当期末の雇用者数から前期末の雇用者数を引いた人数になります。
また雇用者とは、法人の使用人のうち雇用保険の一般被保険者のことで、役員は除かれるほか、従業員であっても役員の親族など役員と特殊関係にある者等は除かれます。
B 基準雇用割合が10%以上であること
基準雇用割合とは、基準雇用者数を前期末の雇用者数で除した数です。
C 給与等支給額が比較給与等支給額以上であること
給与等支給額とは、当期の給与の支給額です。
比較給与等支給額とは、次の算式により計算した金額です。
前期の給与等の支給額+(前期の給与等の支給額×基準雇用者数割合×30%)
D 雇用保険の適用事業を行っていること
風俗業などの事業は適用対象外となります。
<ケーススタディ>
事業拡大のため、中小企業が期首に従業員を新規2名採用した場合を紹介します。
前期末 |
当期末 |
雇用者数:10名
給与等の支給額:30,000,000円 |
雇用者数:12名
給与等の支給額:36,000,000円 |
@ 事業主の離職者がいないこと、及び、D雇用保険の適用事業であることを前提とします。
A 基準雇用者数
今回の基準雇用者数は、12名−10名=2名 となり2名以上のため要件を満たします。
B 基準雇用割合
上記で計算した基準雇用者数の2名を前期末の雇用者数10名で除します。
2名÷10名=0.2=20% となり10%を超えるため要件を満たしています。
C 給与等支給額の比較
給与等支給額は、36,000,000円です。
比較給与等支給額は、Bの基準雇用割合20%を利用して計算します。
30,000,000円+(30,000,000円×20%×30%)=31,800,000円
給与等支給額が比較給与等支給額以上のため要件を満たします。
上記の通り、全ての要件を満たした場合には、2名×40万=80万円(法人税額の20%が上限)の税額控除が受けられることになります。
実際にこの雇用促進税制の適用をご検討される場合には、事前に担当者までご連絡いただくようお願い致します。
担当 高橋 将史 |
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自由民主党、公明党両党が1月24日に「平成25年度税制改正大綱」を発表しました。下記に税目ごとにポイントをまとめました。
1.法人税
項目 |
内容 |
適用時期 |
中小企業交際費
(減税) |
定額控除限度額を800万円に引き上げるとともに(現行600万円)、定額控除限度額までは全額が損金算入となる(現行は10%は損金不算入) |
H25.4.1以降開始の各事業年度 |
給与支給を拡充
(減税・新設) |
青色申告法人が、国内雇用者に対して給与等を支給する場合、下記算式の割合が5%以上であるときは、雇用者給与等支給増加額の10%の税額控除ができる(法人税の10%(中小企業は20%)が限度)。
<算式>
(雇用者給与等支給額-基準雇用者給与等支給額)/基準雇用者給与等支給額
※基準雇用者給与等支給額とは平成25年3月31日以前直近事業年度の給与等支給額
<その他適用条件>
・雇用者給与等支給額が前事業年度を下回らないこと
・平均給与等支給額が前事業年度を下回らないこと |
H25.4.1〜
H28.3.31までの間に開始する各事業年度 |
2.所得税
項目 |
内容 |
適用時期 |
最高税率の引き上げ(増税) |
現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得4,000万円超について45%の税率を設ける(現行は40%(1800万円超)が最高) |
H27年分以後 |
住宅ローン控除
(減税・延長) |
住宅を取得して、平成26年から平成29年までの間に居住の用に供した場合の税額控除を次のとおり延長する
居住年 |
借入
限度額 |
控除率 |
各年の
限度額 |
期間 |
H26.1〜
H26.3 |
2,000万円 |
1.0% |
20万円 |
10年 |
H26.4〜
H29.12 |
4,000万円 |
1.0% |
40万円 |
10年 |
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H26.1.1〜
H35.12.31
(口座開設期間) |
少額投資非課税(減税) |
年100万円までの株式・株式投信への投資について、配当や譲渡益を5年間非課税とする(改正で口座開設期間延長) |
H26.1.1〜
H35.12.31
(口座開設期間) |
3.消費税
項目 |
内容 |
適用時期 |
軽減税率
(検討) |
平成27年10月に消費税率が10%に引き上げられることに伴い、品目によって軽減税率を導入することを目指す(平成26年4月に8%に引き上げられるときはの軽減税率導入は見送れました) |
H27.10.1以降 |
4.相続・贈与税
項目 |
内容 |
適用時期 |
最高税率の引き上げ(増税・新設) |
相続財産6億円超の部分について55%の税率を設ける(現行は50%(3億円超)が最高) |
H27.1.1以降 |
基礎控除の見直し(増税) |
相続税の基礎控除額を 3,000万円+(法定相続人の数×600万円)とする。
※現行は 5,000万円+(法定相続人の数×1,000万円) |
H27.1.1以降 |
教育資金贈与の非課税(減税) |
子・孫(30歳未満)の教育資金に充てるために金融機関に信託をした場合には、子・孫1人あたり1,500万円までの金額について贈与税を非課税とする。 |
H25.4.1〜
H27.12.31 |
相続時精算課税制度適用者の
拡充
(減税) |
受贈者の範囲に、20歳以上である孫(現行は推定相続人のみ)を追加する。
贈与者の年齢要件を60歳以上(現行は65歳以上)に引き下げる |
H27.1.1以降 |
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既報(2012.7 Topics)のとおり平成25年1月1日から平成49年12月31日までの25年間で生ずる所得について源泉徴収する際には、所得税の2.1%相当分である復興特別所得税を併せて徴収しなければならないこととなります(復興財源確保法28)。
この源泉徴収の開始時期について、給与と報酬(税理士・会計士等)で取扱いが異なるので注意が必要となります。
1.給与にかかる復興特別所得税
給与所得に対する復興特別所得税の課税の判断について、国税庁が公表した『復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A』では、「毎年12月分給与を翌年1月に支払うこととし、25年1月の支払う予定の24年12月分の給与は復興特別所得税を源泉徴収する必要がありますか」という問いで「契約、慣習、株主総会の決議等により支給日が定められている給与は、その支給日がその給与の収入すべき時期とされています」との取扱いがあります。
つまり平成23年12月末締め、翌月(平成24年1月)支払分の給与については、復興特別所得税を源泉徴収必要があるということになります。
2.報酬(カメラマン、デザイナー、税理士等)にかかる復興特別所得税
税理士や会計士などの報酬に係る収入すべき時期は、人的役務の提供による収入金額については、その人的役務の提供を完了した日から復興特別所得税の源泉徴収が発生することとなります。
ただし、人的役務の提供による報酬を期間の経過又は役務の提供の程度等に応じて収入する特約又は慣習がある場合におけるその期間の経過又は役務の提供の程度等に対応する報酬については、「その特約又は慣習によりその収入すべき事由が生じた日」で判定することとなります。
つまり、契約等の事情があるものの、原則的には税理士報酬の役務提供完了日が25年1月以後の場合にはじめて、その役務提供に対する報酬について復興特別所得税が課され、源泉徴収義務者は所得税と併せて徴収しなければならないとのこととなります。
例えば、契約が「月初から月末分の報酬を翌月15日払い
としている場合、1月15日の支払分(24年12月分(12/1〜12/31)に係る支払)は、24年12月分の役務提供完了日が24年12月末日であるため、復興特別所得税は課されないこととなります。
また、契約が「16日から翌月15日分を翌月末日払い
にしている場合、1月末日の支払い分(24年12月16日から25年1月15日)は、役務提供完了日が25年1月であるため、24年分と25年分とを按分計算等することなく、報酬額全額に対して復興特別所得税が課されることとなります。 |
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