事業承継計画の提出期限延長
事業承継税制とは、会社の後継者が先代経営者から自社株式などを取得した場合、一定の要件を満たしていると、発生する贈与税や相続税などを猶予または免除してもらえる制度となり、「一般措置」と「特例措置」の2つの制度があります。
「特例措置」については、事前の特例承継計画提出や適用期限が設けられておりますが、2024年の税制改正により、特例承継計画の提出期限が令和6年3月31日から令和8年3月31日に2年間延長されました。
一方で、事業承継税制の対象となる贈与・相続の期限は令和9年12月31日と変更はされておりません。
【参考】特例措置と一般措置
特例措置 | 一般措置 | |
事前の計画策定 | 特例承継計画の提出 平成30年4月1日から 令和8年3月31日まで | 不要 |
適用期限 | 次の期間の贈与・相続等 平成30年1月1日から 令和9年12月31日まで | なし |
対象株数 | 全株式 | 総株式数の最大3分の2まで |
納税猶予割合 | 100% | 贈与:100% 相続:80% |
承継パターン | 複数の株主から 最大3人の後継者 | 複数の株主から1人の後継者 |
雇用確保要件 | 弾力化 | 継承後5年間 平均8割の雇用維持 |
事業の継続が困難な 事由が生じた場合の 免除 | あり | なし |
相続時精算課税の 適用 | 60歳以上の者から 18歳以上の者への贈与 | 60歳以上の者から18歳以上の推定相続人(直径卑属)・孫の贈与 |
引用:国税庁
担当:石原 由美子